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米国科学基金におけるPIRE助成金は、2006年以降我々の研究と教育プログラムをサポートしてきたPIRE‐Iが成功裏に終了したことに対して引き続き与えられたもので、その本部をライス大学に置いています。この助成金では、ナノ構造体におけるテラヘルツダイナミクスに焦点を置いた独特かつ学際的な日米の教育・研究パートナーシップの拡大を支持するものです。
電磁波スペクトルの0.1〜10THzの周波数レンジは電気的な輸送光学的遷移が融合する領域であり、様々な興味ある物理現象を研究する上でも非常にエキサイティングにとんだ周波数領域になっています。このような特徴を有するテラヘルツ波を利用する技術とナノ技術を結合することにより、テラヘルツデバイスの改良や開発を行いながら、テラヘルツ物理に関する深い理解を得ることができます。一方、ナノ技術はナノ構造体(長さ1〜100ナノメートルの間)に関する研究であり、どのようにそれらナノ構造体が制御され、作られ、また操作されるかについて研究していきます。このような研究を通して得られる新しい発見は、医療、コンピュータや通信なども含めた未来技術への応用にとって潜在的可能性を秘めた新たな電気、フォトニック、機械および、磁気デバイスなどの開発に導いてくれます。
このPIREプロジェクトでは
(a) ナノ構造体におけるTHzダイナミクスに関する理解を深める。
(b) THzに関する研究やその応用にとって必要な新奇ナノ構造体の構築を行う。
(c) THz分光やイメージングにおける最先端実験技術をさらに向上させる
(d) 新奇THzデバイスを開発していく上で有効な新しい知見を得る。
などを積極的に推進し、具体的にはナノカーボン材料、即ちカーボンナノチューブやグラーフェンにおけるTHzダイナミクスについての調査・研究を行っていきます。
日本とアメリカはTHzとナノ技術に関する研究分野で世界のリーダー的存在と言えます。これら両国の刺激的な協力関係がTHz科学のさらなる発展や、研究室レベルの新たな発想が商品的価値のあるものを産み出していく上で非常に重要な要素となります。しかしながら、このような協力関係を築き上げていく上で、言語上あるいは文化の違いなど様々な障害もあります。PIREプロジェクトではこのような障害のバリアも軽減していくことをその目的の一つとしています。即ち、両国の文化や最高水準のテクノロジーについてより深い理解を備えた将来の研究者を育て、長期の科学的、社会的影響力を築き上げることにより、両国による莫大な資金をも活用することができるようになるものと思われます。
このプロジェクトの強い教育的なポートフォリオは、若い米国の学部学生、時に過小評価されそうな学生の中から、ナノ技術に対する関心を深めさせ、そのような学生が自然科学分野の大学院での研究やアカデミックな研究の道へと進むことを奨励することに焦点を置いています。
この新たな基金はナノジャパンプログラムと言って、学部学生のための国際的な研究を広め、推進します。科学や工学のための国際教育プログラムのための一つのモデルとして認識されており、米国の学部学生に日本の大学の研究室において日本の指導者による体系化された研究の機会を提供するものです。
このプログラムでは、学習やコミュニティ形成のための幅広い情報技術と、言語や文化についての知識を得るための3週間のオリエンテーションも実施します。米国の大学院生、若手の科学者や研究者、また卒業生は、国内施設や地元のコミュニティにおける関連した後続の教育的プロジェクトからもPIREプロジェクトと同様直接的なサポートを得ることができます。たとえば、学部生や大学院生のための研究助手手当やNanoAsia Graduate International Research Experience(IRE)のような他のプログラムは、米国の学生が国際協力活動を行うためのさらなる機会を与えます。これまでのPIREプログラムでは、女性やアフリカ系アメリカ人学生の採用という点で特に成功しました。このような採用努力は引き続き行われるとともに、外国移民の子で単科大学に通う学生達にも拡大されていくでしょう。PIREの教育的な活動におけるこのような幅広いポートフォリオにより、ナノサイエンスを専門にしながらも、国際的文化の認識や、文化、言語、科学技術にも通じた熟練した多様な幹部学生を育てなければなりません。
このプロジェクトの組織的な効果として、テラヘルツ科学、材料科学、ナノサイエンスの分野においてライス大学の国際的な研究と教育面でのリーダーシップを強化することも考慮されています。研究者や教育者間の刺激的な国家的、国際的共同ネットワークのハブをライス大学に置く一方で、国際的な教育(特に科学や工学を学ぶ学生のための国際的な教育プログラムの開発)におけるタルサ大学での優れた実績も活用します。
またナノ技術とナノ科学のオンラインセミナーの導入がこのPIREプログラムで開発され、ウェッブキャストもしくはアーカイブされたオンラインセミナーを通して、ライブもしくは非同期的な形で日米の参加者が受講できるようになるでしょう。
さらに加えて、このプロジェクトでは、国際事務所、ITユニット、カリキュラムおよび評価委員会などを包括する以前のPIREプログラムを通して確立されたキャンパス間の繋がりをより強化しさらに国際的にしていきます。
また、参加大学が工学、科学、人類学における学士間の国際協力を多様に進化発展させることができる革新的プロジェクトのモデルでもあり、さらに、学部学生を国際的な研究に投与することにより、PIREや国家にとって潜在的に国際性のある大学院生の予備要員を育成することができます。
本プロジェクトの米国におけるパートナは、ライス大学、フロリダ大学、タルサ大学、ニューヨーク州立大学、南イリノイ大学、テキサスA&M大学。また日本におけるパートナは大阪大学、千葉大学、信州大学、東北大学、東京大学、情報通信研究機構、物質材料研究機構、北海道大学、理化学研究所、会津大学です。
なおこのプロジェクトの助成金は、国際科学および工学オフィス、電気・通信・サイバーシステム部と材料科学の部とによる共同資金です。
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