Introduction

教授挨拶

重森啓介 教授
環境・エネルギー工学専攻
重森啓介 教授

重森研究室ではレーザー核融合とその応用についての研究開発を行っています。レーザー核融合は微少な燃料球に燃料である重水素と三重水素を つめ、レーザーを照射し、高温高密度に圧縮し、太陽の中心部で起こる核融合反応を実現するものです。発生したエネルギーによって、蒸気を作 り、発電機を回します。このあたりは通常の火力発電所と同じです。核融合は核分裂炉に比べて

  1. 高レベル廃棄物が発生しない、
  2. 燃料である重水素は海水からほぼ無尽蔵に、もう一つの三重水素は海水中からとれるリチウムから製造でき、数十万年はエネルギーとして 供給可能と考えられ、
  3. いつでも停止することができ、緊急冷却装置が必要ない設計も可能である
など優れた特徴があります。反面、燃料の一つである三重水素は放射性物質であること、核融合燃焼に導くためには極めて高い温度・密度に燃料を圧縮 する必要があること、核融合で発生する中性子は物質を放射化するなどの課題もあります。

このレーザー核融合による発電を実現するため、レーザー照射によって効率よく高温・高密度(高圧力)の状態を生成するための研究をすすめて います。大規模レーザー装置による実験のほか、多次元シミュレーションによる解析などと併せて展開しています。

また、核融合で得られるような高温・高密度の状態は、宇宙でみられる惑星や恒星の内部状態に匹敵するため、これらの性質や起源に迫ることが できます。また、高強度レーザーによる加工などの産業応用分野にも大きな期待がもたれています。レーザー核融合とともに、このような分野へ広 く貢献することを重森研究室では目指しています。

新入生へ

重森研究室は、工学研究科 環境エネルギー工学専攻 量子エネルギー工学講座に属しています。私たちと共に重森研究室で研究をしてみませんか?

環境・エネルギー工学科 学部3年生の方
学部4年生の4月に、研究室に配属されます。配属前に研究室見学の期間があるので、ぜひ見学に来て下さい。実験装置を見たり、先輩と話したりして研究室の雰囲気を感じて下さい。もちろん見学期間でなくても見学は大歓迎です。
他大学、他研究室に所属しており、大学院から重森研への配属を希望される方
大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻を受験し、エネルギー量子工学コースを志望して下さい。その上で、レーザーエネルギー工学領域を志望して下さい。受験に関しての詳細は、環境・エ ネルギー工学専攻の大学院入試情報を参照して下さい。受験前に一度研究室に見学に来られることをお勧めします。見学希望の方は、Accessの お問い合わせ用メールアドレスまでご連絡下さい。
高校生の方
大阪大学 工学部 環境・エネルギー工学科を受験して下さい。受験に関しての詳細は、大阪大学の入学情報を参照して下さい。研究室の見学は大歓迎です。見学に来られる際は、Accessのお問い合わせ用メールアドレスまでご連絡下さい。