第8回 レーザー研参与会を開催 ( 2007年5月23日 )
平成19年5月23日(火)第8回参与会が開催されました。参与会は、レーザーエネルギー学研究センターの研究方針や運営について外部からの助言、評価をいただく目的で設置されたもので、レーザー、プラズマ物理、核融合、天文学、超伝導、材料科学分野の専門家、ならびに、企業および経済団体の代表者、科学ジャーナリストなど19名で構成されています。
三間センター長の開会の挨拶に始まり、出席者の自己紹介が行なわれ、次いで、飯吉厚夫中部大学長が座長に選出されました。議題1の「センターの全国共同利用と研究プロジェクトについて」では、まずセンター長から「センターの現状と展望」についての全体的な説明があり、その後、「レーザー核融合について」(疇地)、「EUV光源開発について」(宮永)、「特別教育研究費研究推進
ペタワットレーザー駆動量子単色ビームの科学およびレーザー宇宙物理」(西村、高部)、「先端研究施設共用イノベーション創出事業について」(疇地)、「レーザーテラヘルツ研究の現状について」(萩行)の各活動状況についての説明がなされました。特別教育研究費研究推進事業では、昨年度から始まった日本原子力研究開発機構関西光科学研究所との連携研究に加えて、新しく国立天文台などとの共同研究「レーザー宇宙物理」を本年度から開始します。また、先端研究施設共用イノベーション創出事業は、本年度に文科省により採択されたプロジェクト「高強度レーザーが拓く光科学新産業」で、企業が激光XII号を中心とするレーザー研が有する大型レーザー装置を利用し産業技術革新につなげるのを支援するものです。
休憩時間に昨年作成したレーザー研紹介のDVDを上映した後、議題2の「センターの将来計画について」に移り、まずセンター長から概要説明があり、これを受けて全体討議がなされました。議論は、全国共同利用におけるセンターのあり方、その中での核融合研究の進め方、さらに、我が国の光科学研究の共同研究にまで及び、多くの有益な意見・提案をいただきました。現在の科学技術施策は比較的短期間で成果が出るものへの助成が多く、核融合などの国としてやるべき科学施策が十分ではないのではないかとの意見も出されました。レーザー研は優れた実績をもとに、国と社会に核融合研究などの重要性をもっとアピールすべきである、そのために参与会も協力したいとの力強い激励もいただきました。最後にセンター長から、参与会の真摯な議論に感謝するとともに、我が国の大型プロジェクト全体においてレーザー研の研究方針を決定し、次期の中期目標にそれを盛り込みたいとのコメントがありました。閉会後、学内のレストラン「ラ・フォーレ」にて、和気藹々の雰囲気のもとに懇親会が開催されました。
(萩行正憲)
第7回 レーザー研参与会を開催 ( 2006年4月13日 )
平成18年4月13日(木)第7回参与会が開催されました。参与会は、レーザーエネルギー学研究センターの研究方針や運営について、助言、評価をいただく目的で設置されたもので、レーザー、プラズマ物理、核融合、天文学、超伝導、材料科学分野の専門家、ならびに、企業および経済団体の代表者、科学ジャーナリストなど19名で構成されています。
正午から昼食をとりながらの、ざっくばらんな情報交換の後、午後1時から参与会が開催されました。まず、センター長の開会の挨拶に始まり、出席者の自己紹介が行なわれ、次いで、飯吉厚夫中部大学長が座長に選出されました。次いで、議題1の「センターの概況及び研究の現状と展望(全国共同利用施設化等)について」では、三間センター長の全体的な説明に引き続き、各部門の現状が中塚、高部、西原、萩行、疇地各教授により報告されました。全体説明では、本年度から開始される全国共同利用施設化についての経緯の説明、レーザー核融合研究の進展状況、平成17年7月の外部評価委員会報告書、高エネルギー密度状態の科学における4つの重点課題と共同研究(レーザー核融合、EUV光源開発、連携融合事業、レーザー宇宙物理)への取り組みなどについて説明がなされました。連携融合事業は日本原子力研究開発機構関西光科学研究所との連携研究で「ペタワットレーザーを用いた単色量子ビームの科学」をテーマとし、本年度より5年間の計画で実施されるものです。レーザー宇宙物理は主として国立天文台との共同研究で、来年度の概算要求に盛り込んでいます。参与会から、全国的に関連研究者の人口を増やす努力をすることが全国共同利用化成功のために重要であるとのコメントがありました。研究成果については、EUVプロジェクトなどについて、応用面のみならず、基礎物理学的な重要性についても高い評価が与えられました。この後休憩をはさんで、連携融合事業への取り組みの現状と展望について西村教授から説明がなされました。
次に、議題2の「センターの将来計画について」に関連して、まず、三間センター長から説明があり、それを受けて全体討議がなされました。議論は、共同研究の進め方から、大学における研究のあり方、レーザー核融合研究の意義を如何に国民に周知させるべきかにまで及び、多くの有益な意見・提案がなされました。レーザー核融合については、センターで開発中のYbレーザーは効率が70%にもなりうる可能性があるので、もっと宣伝して、レーザー核融合は実現できるという雰囲気を作らないといけないというアドバイスがありました。また、産業界の積極的な支持も必要であるとの意見もいただきました。一方、大学のセンターとして、学部学生の教育にもしっかりと力を入れる必要があるとのご指摘もありました。最後に、三間センター長から、来年度の参与会には、皆さんの意見を取り入れてよい報告ができるよう頑張りたいとのコメントがありました。閉会後、希望者に対して、建設中のLFEXレーザーの見学・説明会が行なわれました。
(萩行正憲)
第6回 レーザー研参与会を開催 (2005年 3月10日 )
開会に先立ち、萩行教授から旧レーザー核融合研究センターと統合した旧超伝導フォトニクスセンターの活動紹介とレーザーテラヘルツ部門の研究テーマ紹介が行われた。また、それに関する質疑応答がなされた。続いて、施設見学が行われた。
開会にあたって、井澤センター長から挨拶がなされ、4月からの三間教授へのセンター長の交代が説明された。続いて、飯吉座長から挨拶が行われ、昨年の参与会のまとめ、今回の議題に関して以下のように述べられた。
16年4月からの国立大学法人制度開始と、レーザーエネルギー学研究センターとして再出発の中での昨年の参与会で、「全国共同利用施設化は望ましいが、その内容をもう少し詰めた議論が必要」との意見が出された。
昨年1月にまとめられた科学技術・学術審議会核融合WGの報告を受けて、大学における核融合研究は核融合科学研究所を中心とする共同研究によって推進するという新しい体制が整いつつある。大学の核融合研究を巡る動きとレーザー核融合研究の進め方、センターの改組計画、将来計画について広く議論をされた。
議題1 センターの概況および内外の動向
議題2 全国共同利用化と将来計画
第5回 レーザー研参与会を開催 (2003年3月12日)
平成16年3月12日(金)第5回参与会を開催しました。参与会は、レーザー核融合研究センターにおけるこれまでの研究成果、今後の研究の方向性、研究計画の妥当性などに対し、識者の立場から助言、評価をいただく目的で設置されたもので、レーザーおよびプラズマ物理、核融合分野の専門家、企業および経済団体の代表者、科学ジャーナリストなど18名で構成されています。
午前の部では、宮永教授により10-kJペタワットレーザー(LFEX)建設の現状とこれに導入した新しいレーザー技術が紹介されたのち、LFEXならびにEUV光源開発実験設備の見学を実施しました。
午後の部で、改めて参加者の紹介がなされた後、飯吉厚夫(中部大学長)座長を選出、井澤センター長から本センターの概況と内外の動向が、三間教授より具体的な研究の現状が紹介されました。レーザー核融合研究に関しては高速点火実証計画(FIREX-I)第1期に着手しLFEXの建設を開始したこと、核融合科学研究所との連携協力研究が進み、高速点火実験用クライオジェニックターゲットの共同開発などが進んでいること、学術創成研究「ペタワットレーザーによる高エネルギー密度プラズマ研究」が開始されFIREX計画の推進に重要な役割を果たしていること、などが報告されました。また、昨年より開始した極端紫外線(EUV)光源開発研究で世界最高の変換効率を達成しかつ理論予想と良く一致したことなどが報告されました。このような成果はレーザー研において培われてきたレーザー技術、ターゲット技術、プラズマ診断、理論・シミュレーションなどの研究資源が、核融合研究のみならず、産業応用まで幅広く波及することを示す好例であると評価いただきました。
後半ではセンターの将来計画について検討頂きました。平成16年度より施行される大学の独立法人化を受けて、本センターと超伝導フォトニクス研究センターとの統合を進めるとともに、高出力レーザーと先進光科学を基盤として、レーザー核融合研究をはじめとする高エネルギー密度科学研究、レーザーテラヘルツ研究、光・量子放射研究などから成る「レーザーエネルギー学」という新しい学問領域を全国共同研究により実施しようと計画していることが報告されました。本センターがもつ高出力レーザー技術と超伝導フォトニクス研究センターが有するテラヘルツ発生技術の融合により、高輝度テラヘルツの発生が可能となり、「テラヘルツ非線形光学」という新しい学問領域が開拓されるなど、両センターが統合することにより生み出されるシナジー効果は非常に魅力的であり、学生をも引きつける将来性ある提案であると評価いただきました。また、全国共同利用化のためには、外部コミュニティからの要請と支援のとりまとめ、阪大内外の関連研究機関との役割の整理、共同研究により生み出される知財権の帰属などを含めて、新しいディシプリンのもとに集約された共同利用施設の在り方の模索が不可欠であるとの議論もなされました。
(西村博明)
レーザー核融合研究センター第4回参与会
(平成15年2月17日(月))
国立大学法人 大阪大学レーザーエネルギー学研究センターにおいて参与会が開催され、外部有識者による評価が実施されました。参与会メンバーには、核融合の研究分野を代表する研究者、経団連・関経連代表者、レーザー開発に関連する企業代表者、著名科学ジャーナリストで構成されています。最初にレーザー研の成果として、2001、2002年と続けてNature誌に掲載された高速点火の実験結果を中心に、レーザー光学の最新技術開発の現状と、今後の点火・燃焼に向けたFIREX計画(第1期:2003ー2008、第2期:2009ー2015)など、センターの幅広い研究活動が紹介されました。次に、平成14年度の補正予算及び、向こう平成19年までの予算として認められた極端紫外(EUV:Extreme
Ultra-Violet)光源開発計画の概要として、EUVデータベースの構築、EUVターゲット開発、EUVレーザー技術開発を担当するとともに、高速点火核融合研究も推進するということがセンターに求められている旨が説明されました。質疑では、(1)大阪大学の独立法人化に際して、センターがどういう形態をとり、核融合研究および、それに関連する学術研究を進めていくかという議論の現状が紹介され、(2)全国共同利用機関として大阪大学内のセンターとして存在する可能性、(3)第1期FIREX計画は、核融合科学研究所との連携を進めながらセンターを中心として実施する可能性、(4)第2期FIREX計画以降は、核融合科学研究所における研究テーマとして取り上げる可能性、(5)EUVプロジェクトと高速点火研究との関連では、EUVプロジェクトで開発されるレーザー技術、ターゲット技術、計測データ・技術・研究、理論シミュレーションデータ・研究は、核融合研究と共通要素が多くお互いにフィードバックが可能である事、(6)レーザー核融合研究の長期性を考慮し、今回のプロジェクト等を通した若手人材養成の必要性などが議論されました。
高速点火研究により、米国よりも早い時期に点火・燃焼が実施できるFIREX計画は、我が国の科学・エネルギー政策の国際的優位性を強化するためにも、さらに強く国のレベルにおいて周知させる努力が必要であり、レーザー核融合炉の可能性をさらに強く産業界にアピールすることも重要であるなどの意見が付け加えられました。
(田中和夫)