参加報告:WDMに関するコロキウム(宇都宮大学・森田 大樹)
2023年7月4日大阪大学レーザー科学研究所(ILE)で開催された第650回レーザー科学研究所コロキウムに参加した。本コロキウムでは、ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)の荻津格博士が「ローレンスリバモア国立研究所における研究活動」という題目で、LLNLにおける彼の研究経歴やLLNLの改組、また米国エネルギー省(DOE)との関連事項について講演された。
本コロキウムでは荻津博士がLLNLに着任されてからの、高圧条件下における軽元素の相転移、非平衡warm dense matter状態における電子-フォノン相互作用や複素誘電率、水素生成などの代表的な研究成果を中心にお話を頂いた。また、最近、彼のグループが主として開発を進めているGPUベースの時間依存密度汎関数シミュレーションの進行状況についてもご説明頂いた。本コロキウムで紹介された成果の一つ、金のwarm dense matter(WDM)状態に関する研究は、出張者(森田)がILEに所属していた2018年から、ILEとLLNL の共同研究として始まったものである。
コロキウム以外の時間でも、荻津博士が参加されたWDM国際ワークショップでの最新の研究動向や、開発中のシミュレーションの詳細、共同研究に関する議論など、有意義な意見交換を行なった。