出張報告:ルーマニアELI-NP研究所(QST関西研・近藤康太郎)
昨年に続き、今年もELI-NPにてDomenico DoriaをPIとする10 PWコミッショニング実験が行われました。この実験前までに、より詳細な10 PWレーザー・プラズマ相互作用を明らかにするために、QST関西研の福田さん、大阪大学のPikuzさんらと共同で進めているX線分光計測を、昨年から行なっている標的の裏面側からだけではなく、標的のおもて面つまりレーザー照射側からも同時計測する計画を進めてきました。今回の滞在で、新たなX線分光器の構築・インストールとその同時計測まで、そして実験の始めから終わりまで取り組むことができ、興味深い実験結果を得ることができました。また、実験結果の理解で必要となる数値シミュレーションに関してもELI-NPの研究者と議論を進めることができました。さらに、これら実験および数値計算の進展だけではなく、昼食や夜食、週末の会食、そして夜遅くまでの作業などを通して、ELI-NPの研究者・技術者との親睦をこれまで以上に深めることができ、とても有意義な滞在となりました。
- 制御室での筆者とPIのDomenico