参加報告:国際会議New opportunities and challenges in nuclear physics with high power lasers(阪大工・蔵満康浩)
イタリアのトレント、European Center for Theoretical Studies in Nuclear Physics and Related Areas (ECT*)で開催された国際ワークショップ“New opportunities and challenges in nuclear physics with high power lasers” に参加しました。トレントはミラノから鉄道で3時間くらいの距離にある山間の街で、大都会のミラノを出発してからトレントに近づくにつれて山と葡萄畑の景色が続きます(写真1)。これはワインが美味しいに違いないと期待を膨らませて滞在先のホテルの近くのレストランを目指しました。白のスパークリングは高まる期待値を遥かに超える絶品でした(写真2)。長旅で疲れていましたが、この最初の一口で来て良かったと、この旅は成功だと認定しました。ピザとパスタとカルパッチョも最高で、ホテルで寝るしかできずに時差ぼけで最後まで苦しんだこの間のアメリカでの会議を思い出しながら、やっぱりヨーロッパはいいなぁとしみじみと思いました。街は美しく、歩けるし、食べ物も美味い。実際おかげで時差ぼけも初日からほとんどありませんでした。
- 山と葡萄畑が続く風景
- 絶品です!
ECT*はトレントのダウンタウンからさらにバスで20分くらい郊外にある、中世の貴族の邸宅(別荘?)を使った核物理の研究所で、コーヒーブレイクやランチは素晴らしい景色を眺めながら(写真3)、普段接することのない核物理の専門家と話すことができました。朝から夕方までみっちり発表と議論が続きましたが、この環境だからかそこまでしんどいという感じでもなかったです。ワークショップのタイトルにもなっているように、高強度レーザーを使った新しい核物理の展開がメインのトピックスで、レーザーの専門家と核物理の専門家が集まって、今後何ができるかを議論しました。日本からは私とレーザー研から余語さん、QST関西研から福田さん、早川さんが参加しました。テキサスから来ていた核物理の大御所のCarlos Bertulani (https://en.wikipedia.org/wiki/Carlos_Bertulani) が我々のことを気にかけてくれて、毎回ランチの時にやってきて日本とヨーロッパ、アメリカの生活や文化について話が盛り上がりました。
会議が終わった後、トレントでの最後の食事にCarlosが紹介してくれたレストランに行きました。会議のバンケットの後、Carlosとダウンタウンを散歩していた時に、写真のお店の人に明日日本人が来るからうまいもの食わしてくれと言ってくれたおかげか、どんどんお薦めを持ってきてくれて(ちゃんと料金は取られたけど)、それがどれも美味しくて感動してみんなでまた来ましょうと固く誓ったのでした(写真4)。特にモッツァレラチーズはこれまで食べたことがないとろける美味しさでした(写真5)。
日本の物理学会やレーザー学会もこういう施設を保有して、ワークショップを開催すると、もっと国際的にできるんじゃないかと思いました。
- ECT*周辺の景色も素晴らしい
- 会議終了後の食事会
- モッツァレラチーズはとろける美味しさ!