出張報告:米国・アラバマ大学ハンツビル校(九州大学・古場 健斗)
九州大学の古場さんが12月5日より米アラバマ大学ハンツビル校に滞在されています。最初の2か月の滞在報告を頂きました。
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12月5日より6ヶ月間の交換留学として米アラバマ大学ハンツビル校(The University of Alabama in Huntsville, UAH)のJason T. Cassibry教授の下で研究活動を開始しております。
ハンツビルは別名”Rocket City”とも呼ばれるように古くからロケット産業に力を入れている街であり、NASAの主要な研究機関であるMarshall Space Flight Centerの所在地でもあります。今回お世話になっているCharger Advanced Propulsion and Power Laboratoryも次世代の宇宙推進機の開発に関する研究を幅広く行っており、私は自分の研究テーマでもあるレーザー核融合推進開発における数値解析手法の習得を主な目的に日々勉強と研究を行っています。
- ハンツビル市内の看板
- ハンツビル空港
UAHのメインキャンパスはハンツビル市街地から車で10分ほどの場所にあり、キャンパス内にはエントランスの綺麗な池や学生が使える大きなトレーニングジムなどがあります。
- キャンパス正門
- 研究室オフィス棟
- キャンパス内の池
学食もとても大規模で、ハンバーガー等の軽食からその場で調理してもらえる鉄板料理まで幅広いメニューをビュッフェ形式で楽しむことができます。完全なビュッフェ形式なのでどれだけ1回でどれだけ食べても価格は$14ほど(約2000円)という感じです。サラダバーで野菜を食べたりデザートコーナーからケーキなどを食べたりもしてます。$14ほど(約2000円)というのは、現在のアメリカの物価からするととても安いです。
- UAHマスコット
- 学食(ある日の鉄板料理)
- 学食(別の日の鉄板料理)
派遣先の研究室はメインキャンパスから少し離れたところにあり、普段はそちらで研究活動を行っています。このオフィスでは先生と学生が同じ部屋で仕事をしているため、日本よりも先生と学生の距離が近く、また学生同士でも非常にコミュニケーションをとりやすい空間になっています。ネイティブ同士の会話のスピードについていくのはまだ苦戦しますが、積極的に会話に入れてもらいつつコミュニケーション力を日々訓練しています。
次に普段の生活状況についてですが、今回の派遣では縁あって同じ研究室所属のタイ人の学生のアパートにルームシェアという形で住まわせていただいています。同じアジア人ということで基本的な価値観であったり家庭での主食が米食であったりと、思っていたほど生活環境が変わらずに生活できています。普段の買い物は近くにコストコがあるので1週間分をそこでまとめ買いする他、市内にはアジアンマーケットがあるので日本の調味料や日本米などはそちらで調達しています。ルームメイトに限らず日本食へ興味を持っている方がアメリカには多く、日本食を振る舞うと皆さん喜んでいただけてこちらも嬉しいです。
また、今回の渡航では渡航期間中に新年を迎えたということで、私はクリスマスをペンシルバニア州のランカスターという場所で過ごさせていただきました。この場所にはAmishと呼ばれるアメリカ入植等時の生活スタイルを現在も続けている厳格なプロテスタントの方たちが住んでおり、街中に馬車が走っている様子もしばしば見かけることができます。彼らにとってクリスマスは一年の中でも特に重要なイベントでもあり、この場所でキリスト教についても学び肌で感じる貴重な経験をさせていただきました。
私自身海外で生活すること自体は初めてではないのですが、これまでとは大きく違ってネイティブレベルでのコミュニケーション力や多くの文献を読み理解する能力といった根本的な英語力がより一層求められることを日々感じています。残り4ヶ月ほどの滞在になりますが、研究成果だけでなく今後グローバルな人材として活躍するためにさらにレベルアップした状態で帰国できるように精一杯頑張ってきます。
- ハンツビルのアジアンマーケット
- ランカスター市内のアーミッシュの黒い馬車
- 空港のツリー
- 教会
- クリスマスパーティーにて
- クリスマスの料理
- キャンパス内