JSPS研究拠点形成事業:パワーレーザーの国際連衡による超域プラズマ科学の国際研究拠点

活動ACTIVITIES

参加報告:”Exploring Supernova Remnant Physics in the Lab” WS (大阪大学・蔵満 康浩)

2025年3月3日から3月7日にかけて、オランダのライデン、Loretz Centerで開催されたワークショップ”Exploring Supernova Remnant Physics in the Lab”に参加しました。Lrentz Centerは、年間に何十回も様々な分野のWorkshopを開催・サポートする機関で、写真のConference roomとcoffee room、さらにシェアオフィスも提供してくれます。写真にもあるようにconference roomとcoffee roomの壁が黒板になっており、至る所で議論が行われていました。


会議は主に下の4つのトピックスにフォーカスし、宇宙の専門家と関連するレーザー実験の発表がシングルセッションで行われました。参加者の半数が天文の観測と大規模計算の専門家で半数がレーザー実験の専門家でした。

– 衝撃物理学と粒子加速
– 磁場増幅と磁場の役割
– プラズマの不安定性と乱流
– 宇宙線輸送の物理

写真の前で喋っているのがオーガナイザーのSalvoで、超新星の大規模計算が専門の研究者です。宇宙で何が問題になっており、実験で何ができるか、何を答え得るかについて、連日濃厚な議論が続きました。最終日には、この会議の内容をwhite paperとして論文にまとめるための議論を行いました。

日本人の参加者は残念ながら私だけでしたが、京都大学に所属する香港人のLeeさんが私の実験結果と関連するかもしれない超新星での宇宙線2次粒子の観測の話を教えてくれました。Salvoの情熱が、世界中の研究者を動かして、複数の分野にまたがるブレイクスルーに繋がるんだろうと感じました。この国際的な世論というかモーメンタムの作り方が日本人の弱いところなんじゃないかと思います。次の機会には、日本からもっと多くの研究者が、宇宙とレーザーに限らず参加してくれることを願いつつ、そういう活動の後押しをこの拠点事業でできるといいんだろうなと思いました。

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