JSPS研究拠点形成事業:パワーレーザーの国際連衡による超域プラズマ科学の国際研究拠点

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出張報告:HEDLA/HEDS2026④(QST・福田祐仁・桐山博光)

2026年4月20日(月)から24日(金)まで、横浜市のパシフィコ横浜にて開催された国際会議 International Conference on High Energy Density Laboratory Astrophysics (HEDLA) and High Energy Density Science (HEDS) に参加した。本会議は、高エネルギー密度科学およびレーザー・プラズマ相互作用に関する最先端の研究成果を共有する国際会議であり、国内外から多数の研究者・技術者が参加した。

本会議においては、アップグレード直後のJ-KAREN-Pレーザーを用いた最新のイオン加速実験の成果について、「Generation of quasi-monoenergetic proton bunches exceeding 100 MeV via the interaction of micron-scale hydrogen cluster targets with PW-class laser pulses」と題して口頭発表を行った。本発表では、マイクロメートルサイズの水素クラスターターゲットとPW級レーザーとの相互作用により、準単色で100 MeVを超える陽子線の生成に成功し、当該エネルギー領域において世界最高水準を達成したことを報告した。

発表後の質疑応答では、イオンの検出手法や、レーザーとクラスターの相互作用におけるプレパルスおよび漏れ光の影響に関する質問が寄せられ、本研究に対する関心の高さがうかがえた。また、同一セッションにおいては、100 MeVを超える陽子加速を達成した他の研究グループからの報告が3件あり、いずれもレーザープレパルス制御と独自ターゲット設計を組み合わせ、各装置特性に応じた最適化を行うことで高エネルギー化を実現していることが明らかとなった。

さらに、会期中には関連分野の研究者との意見交換を行い、最新の研究動向や技術的課題、今後の展開に関する有益な情報を得ることができた。これらの交流は、今後の研究推進および国際的な人的ネットワーク構築の観点からも極めて有意義であった。

  (量子科学技術研究開発機構 ・福田祐仁)

 

2026年に横浜において開催された国際会議「先進的レーザーとその応用に関する国際会議(OPTICS & PHOTONICS International Congress 2026, OPIC 2026)」に出席し、当研究グループの最新の研究成果を発表した。本会議は、先進的レーザー技術およびその応用に関する最新の研究動向を共有する国際的な学術会議であり、国内外から多くの研究者・技術者が参加した。

会期中は、本研究内容に加え、高強度レーザーの開発および応用に関して、国内外の研究者と活発な議論を行った。これにより、関連分野における最新の研究成果や技術課題、今後の展開について多くの有益な知見を得ることができ、今後の研究活動に資する情報収集および人的ネットワーク構築の観点からも非常に有意義であった。

特に印象に残った点として、レーザーの高繰り返し化による医療・産業分野への応用展開が挙げられる。光源開発の例としては、米国ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)において、間欠動作ではあるものの、Tm:YAGレーザーを用いた1 TW出力を10 kHzで達成した事例が紹介された。また利用研究の例として、ドイツのヘルムホルツ・ドレスデン・ロッセンドルフ研究センター(HZDR)において、液体ターゲットを用いた1 Hz動作で50 MeVプロトンを発生させ、医療・産業応用を目指す研究が報告された。

一方で、固体レーザーを基礎から設計・構築できる技術者が極めて少ない現状も指摘されており、この点については、将来的な光科学およびその応用展開に対する制約要因となり得るのではないかとの懸念を抱いた。

本会議と併設して開催されたレーザー関連企業による展示会も非常に盛況であった。複数の体育館規模に及ぶ広大な会場には、国内外の企業による最新技術・製品が一堂に会し、各ブースでは実演を交えた工夫を凝らした展示が行われていた。一日を通して見学しても飽きることのない充実した内容であり、多くの企業が本展示会を新製品発表および技術アピールの重要な機会と位置づけていることが強く感じられた。

本会議への参加を通じて、先進的レーザー技術の最前線における研究動向、各国研究者との貴重な意見交換の機会、ならびに技術開発の現状について幅広く理解を深めることができた。本出張で得られた知見や人的ネットワークを、当研究所における今後の研究開発の推進に積極的に活かしていきたい。

  (量子科学技術研究開発機構・桐山博光)

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