大阪大学 レーザー科学研究所

共同利用・共同研究COLLABORATION

光・量子ビーム科学合同シンポジウム

「光・量子ビーム科学合同シンポジウム2023」開催のご報告

光・量子ビーム科学合同シンポジウム2023(OPTO2023)を本年は2023年6月13-14日にレーザー科学研究所の大セミナー室(講演の部)と大ホール(ポスターセッション)において開催いたしました。数年ぶりとなる交流会も開催されました。

OPTOシンポジウムは、2017年より大阪大学レーザー科学研究所(阪大レーザー研)と国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構関西光量子科学研究所(量研関西研)が合同で開催しており、両機関の連携協力体制をより強固なものとし、光・量子ビーム科学分野の研究開発を加速することを目的としています。本年度の参加者は142名でした。

講演では、ハイパワーレーザーやその応用、光材料科学に関する最新の研究成果に関する講演が9件ありました。結晶育成に関する研究で、溶媒に超短パルスレーザー光を照射することで結晶成長を加速する新しい研究や、関西光量子科学研究所のハイパワーレーザーJ-KAREN-Pを用いた実験の最先端の講演、大阪大学レーザー科学研究所におけるレーザー核融合の中実球燃料の爆縮実験に関する講演、次世代高繰り返しハイパワーレーザーSENJUの開発の進展、レーザーを用いた宇宙プラズマ物理研究、ダイヤモンド中の量子ビット生成に関する研究、機能性シンチレーター材料科学など幅広い研究成果が報告され活発な議論がなされました。

パワーレーザーコミュニティ会議では、文部科学省学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想「ロードマップ2023」 の策定に係る公募に関して、高繰り返しハイパワーレーザーの開発に関する提案を申請にするに際し、関西光量子科学研究所河内部門長がコーディネーターをつとめ、大阪大学レーザー科学研究所兒玉所長が計画内容についての説明を行いました。会場満席の聴衆が参加し、活発な議論が行われました。

また、大阪大学近藤賞には、論文賞1名が選出されました。記念講演が行われ活発な議論がなされました。ポスター発表においてベストポスター賞に2名が選出され表彰状が贈られました。

 

プログラム

*OPTO2023シンポジウム Programはこちら

6月13日(火)

〇講演1(招待講演)  釣 優香(奈良先端科学技術大学院大学)

短パルスレーザーを用いた有機化合物の結晶化制御

〇講演2  西内満美子(量研 関西光量子科学研究所)

独立なPW級レーザーシステムで実証された相対論的透過現象による高効率イオン加速メカニズム

〇講演3  中新信彦(量研 関西光量子科学研究所)

レーザー近視野像の整形によるレーザー航跡場加速のビームの安定化と制御

〇講演4  瀧澤龍之介(大阪大学レーザー科学研究所)

波形整形レーザーを用いた中実球の高効率圧縮

活動報告 藤岡慎介 (大阪大学レーザー科学研究所)

PLDX活動報告

 

6月14日(水)

〇講演5  荻野純平(大阪大学レーザー科学研究所)

次世代ハイパワーレーザー SENJU レーザーの開発

〇講演6  諌山 翔伍(九州大学)

高強度レーザーを用いた宇宙線加速機構の解明に向けた研究

〇講演7  小野田忍(量研 高崎量子応用研究所)

ダイヤモンド中の量子ビットとその応用

〇講演8  山田俊介(量研 関西光量子科学研究所)

WSe2単層膜における動的Franz-Keldysh効果を用いたバレー偏極励起の超高速制御

〇講演9(オンライン) Raduban Marilou Cadatal (Massey University)

High-pressure band structure modification in wide band gap fluoride crystals: potential application to fast-response scintillators

〇パワーレーザーコミュニティ会議

〇第17回大阪大学近藤賞

<論文賞受賞者>

太田雅人(核融合科学研究所 助教)

題目:電気光学計測を用いた相対論的クーロン電場の可視化

〇2023ベストポスター賞

<受賞者以下2名>

    • 竹崎 太智 氏(富山大学大学院工学研究科)
    • 三浦 悠杜 氏(名古屋工業大学大学院工学研究科)

ポスターサイトに掲載されたポスターは115件、その内ベストポスター賞対象のものは21件でした。
(ポスタープログラムはこちら

コミュニティ会議の様子

ページ先頭へ戻る