大阪大学 レーザー科学研究所

研究RESEARCH

レーザー駆動中性子源

Project LANS (LAser-driven Neutron Source)

プロジェクトの概要

コンパクトで短パルスの中性子源

レーザー駆動中性子:発生源は指先サイズ高出力レーザーで加速されたイオンを特定の物質にぶつけることで、中性子と呼ばれる粒子を発生することができます。本プロジェクトでは、数ミリ程度のコンパクトな領域から、中性子を発生することに成功しました。これは、原子炉などの従来の中性子源に比べて、極めて小さいものです。また、中性子の時間パルス幅が短い(100億分の1秒程度)ため、高い時間分解能による分析などに応用できます。

レーザー駆動中性子:発生源は指先サイズ

(1)インフラ構造物の非破壊検査

レーザー駆動中性子源から発生させた高速中性子を使えば、メートルサイズの厚い構造物を透かして見ることができるようになります。老朽化したインフラを非破壊検査することで、修理の優先順位を評価することに役立てます。

中性子源のサイズが小さいと、透過画像がより鮮明(高空間分解能)になることが期待されます。また、中性子のパルス幅が短いと、早い動きの対象物を瞬間撮像することができます。これら2つの性質を併せ持っているレーザー駆動中性子源の特徴を活かした応用展開を目指します。

本研究テーマは、科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム A-STEP「コンパクト中性子源とその産業応用に向けた基盤技術の構築」(平成27年1月1日 – 平成31年3月31日)の受託研究として実施されています。

レーザー駆動中性子によるインフラ非破壊検査(構想図)

(2)宇宙線ソフトエラー試験

宇宙からやってくる高速の粒子=宇宙線は、大気と反応して中性子などを生じ、これが精密電子機器のプログラミングに影響を及ぼし、ソフトエラーの原因となります。自動運転などの高度なAI機器における影響は深刻です。レーザー駆動方式で発生した中性子を用いて、人工的にソフトエラーを発生させることで、AI機器のエラー試験を行うことができます。

宇宙線はAI機器にエラーを発生させる

(3)宇宙核物理への応用

レーザー駆動中性子源を用いて、宇宙で起こるイベントを実験室で再現します。現在では失われた元素を復活させて、銀河系発生の謎迫ります。

宇宙天体現象の謎に迫る

メンバー

余語 覚文 教授(研究代表者)
長友 英夫 准教授
有川 安信 准教授
三間 圀興 名誉教授/招へい教授
中井 光男 名誉教授/招へい教授
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