大阪大学 レーザー科学研究所

受賞PRIZE

村上匡且教授が「令和3年度 流体科学研究賞」を受賞!

当研究所 村上匡且教授が「令和3年度 流体科学研究賞」を受賞しました。本賞は流体科学研究のさらなる進展に資するべく、流体科学に関する研究で独創性に富み、多大なる貢献を行った研究者に贈られるもので、今回は、下記の業績に対して受賞しました。

業績名:「強電荷分離二流体プラズマ膨張の自己相似解の発見とその応用に関する研究」

概要:低温イオンと高温電子から成る二流体プラズマでは、流体の境界近傍で、強い電荷分離が引き起こされる。その結果、強力な外向き電場が生じ、電子雲がイオンを真空中に引きずり出す形で、プラズマ流体全体が膨張する。この物理過程は高温流体・爆発現象・宇宙流体などに広く偏在する流体現象の基礎として、20世紀中葉から盛んに研究されてきたが、電荷分離を正確に記述し、システムの密度分布やエネルギースペクトルを正確に記述する理論は無かった。本候補者は、それまで知られていなかった自己相似解を発見し、平板・円筒・球といった異なる幾何形状のもとで、二流体プラズマ膨張運動の厳密な数学的な記述を構築した。この理論に基づいて、医療応用を目指したレーザーイオン加速やエネルギー開発のための第三のレーザー核融合方式と目されている「衝撃点火方式」の提唱など、種々の応用研究の礎を為した。

ページ先頭へ戻る