材料・応用技術(MAT)
グループの概要
Materials and Application Technologiesグループ(略称:MAT)は山本和久先生の退官に伴い旧SLS(半導体レーザーシステム工学)グループを引き継ぎ、そこに材料研究分野を加えて、2024年4月1日よりスタートしました。
コヒーレントな光であるレーザーは、その特性を利用して、高精度な光学装置や光通信、レーザー加工など、科学、医学、通信、そして産業のさまざまな分野で既に重要な役割を果たしていますが、新たなレーザー光源や制御法の開発により、さらなる展開が期待されています。
当研究室では、新しい応用を広げるレーザー材料の開発の他、システム応用として、分光技術による文化財分析、インフラ診断応用、レーザー照明(先進ヘッドライト)、ロボットや自動運転用LiDARなどを幅広く行っています。また、レーザー技術以外にも、「電子」が「コヒーレント」な状態である超伝導材料及びその応用技術にも取り組んでいるなど、盛り沢山な内容です。
MATグループでは大きく分けて次の2つの分野の研究を行っています。
(1)次世代レーザー材料開発と応用に関する研究 –高熱伝導レーザー材料・磁気光学イメージング・文化財研究・超伝導応用など
(2)可視光半導体レーザー応用に関する研究 –レーザー照明・表示、計測、給電など–
研究内容
(1)次世代レーザー材料開発と応用に関する研究 –高熱伝導レーザー材料・磁気光学イメージング・文化財研究・超伝導応用など
材料・応用技術グループは2024年度からスタートしたグループです。次世代パワーレーザー応用に向けた高寿命レーザー材料等の開発の他、磁気光学イメージング法による超伝導材料、磁性材料等の電流・磁場分布可視化測定、レーザー分光法等を用いた文化財研究、超伝導導体開発など、多岐にわたる研究を、レーザー科学研究所の他研究室をはじめ学外の研究期間、企業等との協力体制の下進めているところです。
(2)可視光半導体レーザー応用に関する研究 –レーザー照明・表示、計測、給電など–
レーザー応用研究、主として可視光半導体レーザー応用を企業と連携しながら行っています。走査レーザー方式による照明、表示だけでなく計測、給電、通信を一体化するIoTステーションの基礎検討と各技術研究、その要素技術の展開を行っています。
空間計測(LiDAR)
可視光レーザーを走査する方式による3D計測を行い、物体、人間検出を行っています。赤外ではなく可視光を用いる理由は、同時に人間に対する注意喚起を行えるという利点があるからです。ロボットや自動車産業への展開が期待されます。
高輝度レーザー照明
青色半導体レーザーを蛍光体に照射することで高輝度な混合白色光が得られます。自動車産業の方々と先進ヘッドライトなどへの応用に関して共同研究しています。また将来の自動運転に向けた注意喚起照明の研究も行っています。
高画質レーザーディスプレイ
走査型レーザープロジェクタの高画質化において障害となるレーザーのスペックルノイズ(干渉により生じる)の対策、そして企業と協力してレーザーディスプレイに関する国際標準化を行っています。
メンバー
筑本 知子 | 教授 |
山本 和久 | 特任教授 |
石野 正人 | 特任教授 |
藤 寛 | 特任教授 |
眞鍋 由雄 | 特任教授 |
東川 雅弘 | 特任研究員 |
峯本 尚 | 特任研究員 |
辰巳 ふみ | 特任事務職員 |