大阪大学 レーザー科学研究所

研究領域STEP1

研究領域

研究領域一覧

1. 高エネルギー密度科学
  • レーザー宇宙物理学
  • 超高圧物性・惑星物理学
  • 超高強度磁場科学
  • 量子ビーム科学
  • プラズマ科学
2. レーザー・光科学
  • テラヘルツ光科学
  • パワーレーザー科学
  • 光学材料
3. イニシアティブ領域
  • 物理インフォマティクス
4.一般共同研究
  • 一般共同研究

各研究領域の内容

1.高エネルギー密度科学

レーザー宇宙物理学(領域代表: 星野 真弘  所内世話人:坂和 洋一)

大出力・高強度の大規模レーザーにより、宇宙でしか観測されないような高温・高エネルギー密度、超高速流プラズマを実験室内に実現し、プラズマ物理学や宇宙物理学の理解を深めていくことを目指します。無衝突衝撃波、磁気リコネクション、プラズマジェット、各種不安定性 等、宇宙の観測対象は瞬時のエネルギー放出に伴う現象が多く、これらをパルスレーザーによって実験室で模擬することができます。また、高強度レーザーを用いた相対論的宇宙物理研究として、電子・陽電子プラズマ生成、粒子加速等も重要なテーマとなります。大規模レーザー実験だけでなく、上記のテーマに関連する理論・シミュレーション研究も合わせて行っていきます。

(a)レーザー宇宙物理:実験
(b)レーザー宇宙物理:理論・シミュレーション

超高圧物性・惑星物理学(領域代表: 関根 利守  所内世話人 : 重森 啓介)

高強度レーザーを用いた実験では、従来の静的な高温高圧実験やガス銃を用いた衝撃実験を遙かに凌ぐ物理的条件を達成できます。この手法の応用として、惑星深部物質の物性測定、惑星形成過程、また惑星表層での衝突現象などを想定した研究が期待できます。これまでに、高密度物質合成、高速度衝突、衝突破壊現象、衝突蒸気雲生成、状態方程式、融体物性、生命前駆物質合成、重力不安定などの研究が既に行われてきました。これらの研究を通して新たな計測技術や回収技術も整備されてきており、更なる基盤技術開発も含め、地球・惑星からスーパーアースに至る形成過程と内部構造及び進化の解明を目指します。

(a)大型レーザーを用いた高温高圧発生と物性計測
(b)大型レーザーを用いた高速衝突と回収

超高強度磁場科学(領域代表: Joao Santos  所内世話人:藤岡 慎介)

強磁場と高エネルギー密度プラズマの組み合わせによる新しいプラズマ科学の発展が期待されています。最大100キロテスラの強磁場を利用できる実験プラットフォームを開発するとともに、本プラットフォームを活用して、強磁場プラズマ科学に関する国内及び国際的な研究ネットワークを構築することが、本課題の目標です。新しい強磁場発生法の開発、強磁場によるレーザー加速量子ビームの制御、強磁場下での高エネルギー密度プラズマの物理、強磁場のレーザー核融合及び磁場閉じ込め核融合プラズマ物理での利用など、強磁場プラズマ科学の柱となるような研究に加え、強磁場による物体加速によるロケット推進分野への貢献、強磁場下でのゼーマン分離の精密計測によるX線天文学への貢献など、天文学やロケット推進分野のようなプラズマ科学の枠を越える分野への貢献も歓迎します。

量子ビーム科学(領域代表: 早川 岳人  所内世話人:余語 覚文)

レーザー生成プラズマから放射される高エネルギー電子や陽電子、イオン、中性子ならびに極端紫外(EUV)やX線、γ線などを対象として、その発生機構の解明、新規物理機構の発見、応用の実証、高性能化(高効率化、単色化、高エネルギー化、安定化、エミッタンス制御など)を目的とした共同研究を実施します。このため、光放射ならびに粒子加速に関する小グループを設け、本研究所装置ならびに研究機関の装置を利用した計画性ある研究活動を実施します。

(a) 粒子加速・中性子発生とその応用
(b) レーザープラズマX線・γ線発生とその応用
(c) 高強度場核科学とその応用

プラズマ科学(領域代表:兒玉 了祐  所内世話人 : 白神 宏之・千徳 靖彦)

パワーレーザーで展開するプラズマ科学一般として、レーザー生成プラズマやレーザーを用いたプラズマ研究など、基礎科学から産業応用まで幅広い分野において実験、理論・シミュレーションを問わず共同研究を募集します。

2.レーザー・光科学

テラヘルツ光科学(所内世話人 : 中嶋 誠)

レーザーを利用したテラヘルツ波発生デバイスならびにシステムの開発とその応用研究を行います。テラヘルツ波を利用したテラヘルツ時間領域分光やテラヘルツイメージングの測定を実施します。半導体、超伝導体、磁性体、生体試料、非線形光学結晶などを対象とします。また、これらのデバイスを用いた超伝導フォトニクスならびに強相関フォトニクスの開発を推進するとともに、新しい人工構造体であるメタマテリアルのテラヘルツ技術への応用研究を行います。

(a) テラヘルツ技術および応用研究
(b) 超伝導フォトニクス・強相関フォトニクス
(c) メタマテリアル

パワーレーザー科学(所内世話人 : 河仲 準二)

高エネルギーレーザーならびに次世代高平均出力レーザーの基盤技術を開発します。

(a) 高輝度レーザー基盤要素技術
(b) 高出力レーザーシステム
(c) 位相・波面・スペクトル制御技術

光学材料(所内世話人 : 猿倉 信彦・吉村 政志)

次世代の光源は、環境モニタリングや高出力レーザー開発など基礎から応用まで研究に利用でき、光科学の分野において無限の可能性を持っています。例えば、紫外線(UV)から深紫外線(DUV)領域の超短パルスレーザーは、材料処理やガス検知用途に使用することができます。当研究所では新しいレーザー材料やシンチレーター材料といった光材料を探索するため、酸化物やフッ化物によるガラス・結晶・ナノ構造材料など様々な材料について、実験と理論の両面から開発・研究しています。 主な研究目標として以下のものがあります。

(1)新規な光学材料の開発と特性評価
(2)新規な光学材料の応用
(3)有害な結晶欠陥の低減
(4)耐損傷性のレンズ・光学窓・シンチレーターの開発
(5)高出力DUVレーザーと加工機械の開発

特に国内外の研究者での共同研究に期待をもっているテーマは以下のようになっています。

(a) 深紫外線レーザーの研究と開発
(b) レーザー・光学材料の研究と応用

3.イニシアティブ領域

物理インフォマティクス(所内世話人 : 長友 英夫)

シミュレーション、実験計測法の高度化によって増大するデータを、情報科学の手法を活用することによって、物理現象の理解を深め、新しい発見に結びつけます。あるいは、レーザープラズマの制御性を高めるなどの研究を行います。(他の領域での申請課題であっても、本横断的領域との連携を希望される方は、申請時に備考欄に「あわせて、物理インフォマティクス領域での連携を希望する」と入力ください。)

4.一般共同研究

本研究所で共同利用・共同研究に供される装置や計算コードなどを利用する、上記の研究領域の枠組み以外の一般的な研究課題を募集します。

 

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